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March 02, 2005
高校生までは何でも勉強したほうがいい
母校の話でも少し書いたけど、僕は高校のコース制というのは、あんまり賛成じゃない。
というのも、大人になって身を持って痛感することが多いから。
僕自身、英語は必修だったせいもあって、ペーパーテスト用に頑張っていたわけだが、そのちょっとでもやっていたという事実が、アイルランドに来て、役に立っている。
例えば、アイルランドが英語圏でなく、全く他の言語を使っていたとしたら、そこに何にも知らず、あても無く、一人ぼっちで来て、ダンスをするのは相当にお金を用意して通訳を雇ったりしない限り無理だったろう。
他には、まず絶対にいらないと思ったことの例の一つを挙げると、物理学だ。
しかし、予想を大きく裏切って?これは僕のダンスに相当な閃きと自信をくれた。
アイリッシュダンスは他のダンスと比較して、音楽と調和することが重要であり、特に競技ではテンポが一定である。
その一定のビートに音を重ねるわけだが、例えば、高い跳躍をしすぎると
着地の音がずれ、リズムにあったダンスでなくなってしまう。
具体的に言えば、1分間に113拍のテンポにおいて、1.5カウント後に着地をするのが音を外さず、一番高く飛ぶ限界点なのだが、それはどの位飛べばいいのか?
(もちろん1拍のタイミングで降りることは音に関しては間違いないのだが、その分インパクトが劣る。また、2拍空中に浮いていることは、物理的に無理。その他の1.75カウントとか中途半端すぎると、音がずれている様にとられて、結果的にマイナス要因となる。)
これは答えが出ていて、77.7cmなのである。
とりあえず、これをクリアできれば、ジャンプの高さに関しては良いということは、相当に目標が明確になる。
では、どの位の速度で、どの角度に飛べば良いのか?
これも答えが決まっている。
Vsinα=3.9(m/s)を満たせば良い。
つまり、
60度なら4.51m/s
45度なら5.52m/s
40度なら6.07m/s
30度なら7.81m/s
の速度で飛び出せば良い。
これは速ければ速いほど良い。
実際、ダンスの時間はReelだと51秒間であるから、400m50秒ペースが
人的MAXとすると8m/sが物理的限界、実際は短ダッシュの繰り返しになるため、TOPスピードには到達しないため、それよりか随分劣る。
また、空気抵抗や地面との摩擦も生じるので、ロスはかなり大きい。
よって、実際は数値以上の力が必要になるのだが、
それでも、一つ不変なのは、
0.75カウント後(0.398秒後)に頂点77.7cmに達しているということである。
これは地球上でダンスをする限り、万有引力の法則から避けられない。
そして、それを実現させるだけのスピード、すなわち筋力を身に付けることに専念すればよい。
これは根性論とは無縁な世界だし、抽象的でありがちなダンスの中で
唯一計算してトレーニングできるものである。
もちろん、それがクリアできれば、あとは如何にきれいに飛ぶかということが重要である。
物理学を例に挙げてみたが、他にもいろいろやっていて良かったと思えることが多いし、逆にやっていなくてやっておけば良かったと思うことにも沢山遭遇した。
学校の勉強に興味持つのは難しいけど、大学受験とは関係なく、いろいろ触れておくと、将来きっと夢にも思わなかった場面で救われる時がくると僕は信じている。
投稿者 Taka : March 2, 2005 07:31 AM