座談会:Taka Hayashi Irish Dance Academy
2007/5/23 中野坂上パピヨンにて収録

Taka
2007/7/23

座談会企画第一弾、Taka Hayashi Irish Dance Academyで0からアイリッシュダンスを始めた人、経験者が語るアイリッシュダンスの魅力、ライフスタイル、上達方法、そしてAcademyの様子をWeb初公開!今回は水曜日クラスの方と開講した時から初めてスタートした方の中から、合わせて11人に参加していただきました。






  11人の参加者
自己紹介ときっかけ

Taka:それでは初めての企画なんですけど、座談会を始めます。

一同:(パチパチ)

Taka:まず、今日集まってもらった11人なんですけど、6人が昨年2月にスタートした時に初めて経験した方、
5人がそれ以前にダンス経験のある方に来てもらっています。
順番に簡単に自己紹介をお願いします。名前と年齢も。

一同:え~(笑)

Taka:年齢はどんな人がクラスに来てるのか、大事なとこなので、是非お願い。(笑)
では宜しくお願いします。

ノマ:ノマと申します。
Takaさんクラスは9月から出させていただいて、ラグースの時にひょんなことからお手伝いさせていただいたことがきっかけです。
アイリッシュダンスは始めてから5年ですが、皆さん驚かれるかもしれませんが50代半ばから始めました。
皆さんのお母さんより年とってるかもしれません。(笑)
ただ、体力に関しては全然問題なく、ただ瞬発力がかけるかもしれないですけど。
アイリッシュ始めて音楽もすごく自分に合っていたのと、体を動かして汗かいて楽しいということで今も続けてます。

あ~や:あ~やです。
私はアイリッシュダンスを始めて、大体2年、そのうち、他の先生に1年、その後Takaさんクラスで1年ちょっとです。
始めたのは大学の時で今22歳です。
きっかけはリバーダンスを観て、あ、いいな、やりたいなと思って、他の先生のところで始めたのですが、今回Takaさんがクラスを開くという事で参加しました。

矢田:矢田です。
始めたのは6年前です。
今44歳なのですが、始めたのが30後半だったので、人が1ヶ月でできることが1年ぐらいかかって進んでるので苦労してます。
でもアイリッシュ音楽がすごく好きなので、楽しんでやってます。

りょ~:りょ~といいます。
先月28になりました。
きっかけはリバーダンスで、5、6年前から知っていたんですけど、子供の時からやってないと多分無理だろうなと思って
手は出さなかったっていうのがあったんですけど、実際同じような年齢から始めた方がリバーダンスに出て、
その方が実際教えられるというんであれば、やってみようかなと思い、
去年の2月から、ダンス経験とかはなくて、他にテニスはやってたんですけど、それから1年3ヵ月くらいやってます。
最近はハードシューズに偏りがちで、ソフトシューズもやらなくてはいけないなと反省してます。

吉田:吉田です。
年は今年で30になりました。
アイリッシュダンスを始めたのはTakaさんクラスが始まってからなので1年ちょっとですけれども、
もともと10年位前からアイリッシュとかケルト系の音楽が好きで良く聞いていて、それでリバーダンスを観て、
あ~自分もやりたいなと思ったんですけど、アイリッシュダンスの教室がなかったので、タップダンスを2年位やってました。
そこでリバーダンスに出ている人が東京でクラスを始めるというので、そこに参加してみようと思って
アイリッシュに流れてきました。

U:Uです。33です。
私は大学、社会人になるまで運動というものとは無縁で、ダンスももちろん無縁でTakaさんクラスに入ったところから、
まあようやくダンスというか、運動らしきものをまっとうに始めたというか、あ、マラソンは1年前くらいから始めたか。
まあ、体動かすこと自体は好きだったので、意識的にはものすごくすんなり入っていけました。
何でアイリッシュダンスかというと、もう10何年ぐらい前からアイルランドには凄い興味があって。
音楽もそうですけど、美術的なBook of Celtsとかあの辺から興味を持ちだして、どんどん国自体が好きになって、
旅行行って、パブ行って、お酒飲んで、ああいいなダンスって横目で見ていたんですけど、
ちょうどいい時期にTakaさんが凱旋公演し、さらにクラスを開かれるということで、ものすごくいいタイミングでお話をいただき、
これはちょっとやってみようかなと思って相談したところ、Takaさんからとても心良いお返事をいただき始めました。

川口:川口です。38です。
私が始めた理由は友達がフラメンコやっているのを見て、充実していて楽しそうだったので、私も何かやりたいなと思って始めました。
アイルランドはラグビーとギネスビールで興味を持っていて一度行ってみたいと思っていて、
アイリッシュダンスも見たことはなかったけど、知っていてやってみたいと思っていました。
なかなか無かったんですけども、Takaさんが初めてクラスで最初みんな初めてだから安心ですということでやろうと思いました。

まかろん:まかろんです。
始めたきっかけはアイルランドが好きな友達に、セットダンスから誘われて入りました。
モダンは、セットダンスをやっている途中で、本格的に始めたのはTakaさんクラスなんですけど、
その前はなんちゃってで始めていたんですけれど、2、3ヵ月に一度誰かが開いたワークショップに参加していました。
常に初心者クラスしか行けなかったんですけど、もうちょっと上のクラスに行けるようになれたらいいなということで、
本格的にTakaさんのクラスに通い始めました。
アイリッシュ音楽はちょっと苦手なので、テンポについていけないんで凄く苦労しています。

えつ:えつです。年齢は34です。
ダンス歴は、27歳の時から始めています。
クラスに来たのは去年の4月から水曜日のクラスに入りました。
ずっと基礎がないまま何年も何年もやってきたので、いろんな癖がついているけれども直せないという、
こう葛藤の年月が過ぎているという感じが続いていました。
でもクラスに来るようになってどんなふうに足を動かしたら、基本的なアイリッシュの形が作れるかというのが、
少しづつやっていく中で、わかり始めてきているので、まだまだ基礎的なところが未熟なので、
そういうところをこれからも気をつけて続けて行きたいと思っています。

清水:清水30歳です。
えっと、ダンス始めたのが2002年の1月だったので大体5年半になります。
始めたきっかけは始める2、3年前くらいにショーで見ていて、ちょうど2001年終わり位にロードオブザダンスが日本に来て、
その時にこれはもう始めようと決めて探したところ、たまたまカルチャーでクラスがあったのでそこで習い始めました。
その時はハードシューズしか目に入らなかったので、ハードシューズのクラスから始めました。
で、ハードシューズ1年位やったところで、ソフトシューズもやらないとうまくならないぞ、
ということに気がついてそこからソフトをやり始めています。
その間もずっとクラスをとったり取らなかったり、あとはサークルっぽい感じで友達と練習したりみたいな感じで、
習ったり習わなかったりで当然基礎もなくやっていました。
で、2月になってクラスが始まるということで、その時基礎Bクラスに入ってそこから始めて、
基礎B、基礎B、受け放題、受け放題、あと何か取って受け放題みたいな。
わりと取らせていただいています。
初めはもう自分でやっている時は、もう凄い悩んで悩んでビデオ一杯見て最終的に1年2年も経って、ああこういうことだったのか!
とわかったようなことが、クラスに行けば1日で教えてもらえるという、なんてうらやましい!というウハウハな感じで、
やり始めて今に至ってます。(笑)
充実した日々を送っています。

み~な:み~な26です。
始めたきっかけはリバーダンスなんですけど、もともと社会人1年目で、2年目になってちょっと給料に余裕が出たらバレエでも習おうかなあとずっと思っていたときにリバーダンスを見て、
ああ、これはすごくやりたい、でもどうしようっていうふうに3、4か月ずーっとバカみたいに悩んでいた時に、
Takaさんが何か日本でやるらしい、でたまたま私が見た時に残り定員最後の1名で、これはもう運命だと思って、
これはもう申し込まなければやばいだろうと思って、メールをして1期から受けています。
最近の悩みは、自分の苦手なところに来ると、とたんに音楽が聞こえなくなって、リズム音痴疑惑があるのがすごい悩みです。

Taka:今簡単にこう紹介してもらって、どう?大体そのリバーダンスとかロードオブザダンスとか見て始めたって人はどの位いるのか手を挙げてもらえます?

一同:(約半数が手を挙げる)

Taka:まあ半分半分かなという人を合わせて、半分くらいがそういうショーを見て、半分はアイルランドの音楽が好きとか何かきっかけがあってというのは面白いかなと思います。
僕自身リバーダンスを観てやりたいと思って実際(アイルランド)行って習ってきてそれで教え始めているわけで、
そういうステージのショーにつながっていくようなこともやっているわけなんですけど、
他の半分の人にとっても実際クラスを取って見てどう感じているかというのを聞いてみたいと思ったんですけど、どうでしょう?

U:リバーダンスのショーみたいなところじゃないところから入ってきた人がショースタイルのダンスを習ってどう思うかっていう話?

Taka:まあ、厳密にはショースタイルっていうことでもなく、ショースタイルにつながる、つながるっていうのも変なのだけど、
いわゆるアイルランドで一般のダンス教室で教えていることをやっているわけなんだけどね。
それに対して、ショーをきっかけにしていない人がやってみてどうなのかとか、
自分がその、こういうダンスを期待して入ってきて、実際やってみたところ、違いだとか、感じたこととか、自分の予想に対して最初感じたこととか。

U:私はリバーダンスを見てたし好きなので、わりとすんなり、あれも面白いこれも面白い来た物全部楽しんでる感じですね。

川口:まっさらだったんで、すごーいすごーいかっこいーすごーいの連続でうわーやりてーと思いました。(笑)
そのうちショーを観て、あーこうなんだすごーい、やっぱりやりたいと思いました。

まかろん:コマーシャルでリバーダンスのラインダンスを観て、それをアイリッシュ好きの友達に言ったら、
友達はセットダンスをやりたかったので、じゃあこういうのがあるよと連れて行かれたのがセットダンス。(笑)
なのでリバーダンスのステージとかロードオブザダンスを観たことなかったので、アイリッシュダンスのセットとモダンの違いもその時判らなかったし、
セットをやっているときにモダンがあるとか、オールドがあるとか、徐々に知っていったなかで、モダンをやりたいなと思って始めたので、
こういうのがモダンで、リバーダンスでやってたやつだよというのは、全然知らずTakaさんクラスを始める前くらいにちょっとDVDを見たくらい。
もうほんとに固定概念がない。
なので、クラスでTakaさんが次はこういうのやりますといったら、ハイみたいな。(笑)

Taka:コマーシャルでやっていたいわゆるラインダンスのイメージ、そういう人がやるから、ちょっと来て見たみたいな感じかな。

ノマ:関係ないっていうか、私は何か体を動かしたくてやりたいな、ってすごく思った時に、土曜日の午後で検索してヒットしたのがアイリッシュダンスだった。
その時に「あぁ、リバーダンスだ!」って。リバーダンス見た時は、自分とダンスは(関連付けてなくて)見てすごかったとは残ったけど、2年か3年後に「あぁ、あれか。じゃあやってみよう」って思ったんですよ。
普通はやってみようとは思わないじゃないって言われるけど、すごく好奇心が旺盛なのではじめてみて。
実際にやってみて、こういうことか!っていう気づきはたくさんありました。
これから自分がダンサーになるっていうのはないですけれども、舞台で踊るっていう楽しさはあると思います。

あ~や:前に習っていた先生が(主に)ソフトばかりだったので、ぜひハードをやりたいなって思った。
前に習っていた先生じゃない先生のも見学に行ったんですけど、その先生のハードも初めてちゃんとハードを見た私も「う…ん」って思うものだったので、
(Takaさんが)ハードをきちんと教えられる先生っていうので期待していた。

矢田:私は最初チーフタンスしか知らなかった。アイリッシュはじめた後もリバーダンスはみたことがなかった。
リバーダンスは噂は聞いていたけど、チケット買っても日にちが合わなくて行けないとか。
ソフトシューズの存在をずぅーと知らなかったです。
そして清水さんの様に「これはソフトをやらなければうまくならない」という発想にもならなかったので。
リバーダンス見てからの方が良かったな…って(一同爆笑)

U:セットダンスのことはわかっていた。でもセットかソロかってくらいの区別がついてなくて。
ただ、セットのサークルに入るにはあまりにも、尻ごみをしてしまい、一人でも出来るならこっちでもいいなっていうのもひとつのきっかけかな。

  1年間ダンスを続けて気づく
ダンスとの関わり方

Taka:実際、今ここにいる人っていうのは、約半数が去年2月から0から始めて今までやってきている。
一年経ってみて、最初にやろうと思った気持と今の気持ちとの変化とかありますか?
感想っていったら変だけど。自分の中のアイリッシュダンスとのかかわり方とか。
例えば一年で自分の生活スタイルにどうやって浸透してきたかっていうのを聞いてみたい。

一同:(爆笑)

まかろん:顔が赤い

み~な:一番変わった人に聞いてみたら

Taka:じゃあ、りょ~さん

りょ~:生活スタイルっていわれると…

Taka:じゃあ、まずやる前の生活のリズムとかは?

まかろん:休日の過ごし方?

Taka:言っちゃあなんですけど、一年経ってみた今、自分の中の環境の変化とか。ライフスタイルですよね。要は。
ライフスタイルの変わってきたところがあればそれを聞いてみたいなって。

りょ~:ライフスタイルって言われると…なんか難しいなって思うんですけど。
最初は週に一回やれればいいなって思っていたんですけど、そこが2か月もすれば週に4回も5回もやるようになって…

み~な:だいぶ違うよね(笑)

Taka:週に4,5回ってすごいよね

み~な:なんで受け放題を受けたいって思ったのか聞いてみたい

りょ~:最初、初めて(クラスを)やって8回やった後にその後にどのクラスも受けれる受け放題を受けたんですけど、
正直理由は…正直あんまり覚えてなくて…。
覚えているのは、Takaさんのブログに動画が載っててトレブルリールっていう一般的にshowとかでやっているようなダンスを見て、自分もやりたいなって思って。
だから上手くなりたいなって思ったからとったのかなと今思うけど。
正直…なんで初めての人がとったのかなっていうのははっきり思い出せない。

矢田:でもアイリッシュってJazz Danceとかやったことないから分らないんですけど、
ちょっとやって好きに感じるままに踊ってくださいっていうのではなくて、テクニックを磨かなくては踊れない。
(Taka補足:踊りは何のジャンルでもうまく踊るにはテクニックが必要です。)
それを練習するには週に1回では物足りなくて、2日やって3日やって…4日やって毎日やりたいって思うんではないかなって思う。

ノマ:確かにそういうのはありますよね。

矢田:適当に踊るのではつまらない。

Taka:テクニカルな面っていうことですね。

矢田:Jazz Danceとかって適当に踊れば…いや知りませんけど。

み~な:なんていうか制約がすごく多いからバレエと似ている。やればやるだけ帰ってくる。そのかわりやらなければ何もない。

矢田:制約とかテクニカルを練習したいって気持ちになる

Taka:週4回5回練習するようになったりょ~さんですけど、今、例えば感覚的に一年前に始めた時と違いを感じますか?
一年前はこんなことしてたなっていうのも思い出すこともあるだろうし。
もしかしたら一年前のこともう忘れちゃっているかな?何かありますか?

りょ~:始めた頃に比べるとうまくなったな。て自分で言うもの恥ずかしいですが、自覚は多少なりともあって。
始めた頃は狭いスタジオで全然動けなかったのに、今は広いスタジオでもある程度動けるようになってますし。
その時、自分がまだ2・3か月で何年もやってきた人と同じクラスで、はっきり出来なかったなっていうのが今は出来るようになって。
正直、始めた時思っていたよりも出来るものだなって。
クラスも女性の方が多いだろうなって思いこみもあって、そんなに長続きしないだろうな、って思っていたら・・。
結構クラスでもハマっている人の部類に入るのかなって…(笑)

一同:えぇ!!!筆頭だよ

み~な:控え目に言いすぎじゃない!?

  男性はやりにくい?
始める前に他のダンスの経験はあった?

Taka:今りょ~さんから、ダンスクラスってどうしても男が少ないだろうっていうイメージが上がった。
確かにアイリッシュダンスも実際アイルランドに行けば圧倒的に男性が少なくって。
みんな小さい頃からアイリッシュダンスやっていて、その中で男性は最初いるんですが、
成長するにつれてダンスから他のことに興味を持って辞めていってしまうという現状もあるんです。
その点では、僕自身男ってことで僕のAcademyでは男性にとって少しやりやすい環境かなって思います。
今日はもう一人の男性の…

み~な:何でそんなに小さくなっているの?

吉田:いや、こういうの苦手で…

Taka:吉田さんが来ているわけなんですけど。吉田さんは最初どうでしたか?

吉田:タップは本当に男一人でした。ただあんまりそうのは気にしない。タップだろうがなんだろうが、やりたいからやるんだ。

Taka:吉田さんに聞きたいんですけど、タップダンスとアイリッシュダンスの違いはありましたか?

吉田:タップをやっていた時っていうのは、正直あまり真面目にやっていなくて。
そもそもアイリッシュダンスをやりたいけれどないからタップをやっていただけ。
さらにいうと、リズムタップであまり馴染めなくて。
こっちにくる半年くらい前は教室にも行ってないような状況だった。
こっちにきて、「あぁやっぱりこっちの方が生に合うな」って。
そういう意味で真面目にやってなかったのでタップのスタイルに染まってなかった。

Taka:ちなみにタップやってた人とか他にいます?…いない。他のダンスとかやっていた人はいます?

えつ:あんまりそんな真面目になんてものじゃなかったんだけど、3歳から5歳まで体操教室に通ってたんですね。
そして5歳から同じ場所でまた体操に行くか、モダンダンスに行くかで選択があって、モダンダンスに行ったんです。
15…16(歳)ちょっとまでやっていたんですね。でもあえなく先生と喧嘩をしまして(笑)
15か16の時に私と一緒にやっていた子がみんな辞めてしまって。
小学生低学年の子と一緒にやりなさいって。ちょっと無理があって。
ゴタゴタがあり、辞めてしまった結果、26歳まで…10年くらいのブランクがあって、アイリッシュダンスを始めました。

Taka:始める前はえつさんを除き、ダンスは経験者いない?

ノマ:高校生の時ちょっとやってました。でも本当に高校生だからもう、何十年も前です。

矢田:私も社交ダンスをやっていた。今思い出したくらい(笑)
ちょっと…どのくらいかも分らない。

ノマ:ただダンスは好きだった。

えつ:小さい時にダンスの楽しさっていうか、体で表現する楽しさを知っているから、10年ブランクがあってどうやって表現すればいいかっていう悩みがあって。
まぁアイリッシュダンスだったら出来るだろうって。
私がやっていたモダンダンスが全身で飛んだり跳ねたり表現するっていうものだし。
みんなスタイルが良かったし。辞めて10年経ってた時は今よりも太っていて、自分がまたそういう所に通って出来るっていう自信がなかった。
アイリッシュだったら足しか動かさないし。アイリッシュは探したけど日本では(教えているところが)なかった。
リバーダンスもまだ来てなかったし。

清水:逆に私はダンスしたことなかったから、バレエとかJazzとか敷居が高くて表現しなきゃいけないっていうのが結構つらくて。
高校とかの創作ダンスは本当にやめて欲しいって。恥ずかしくて。
逆にアイリッシュだとシステマティックで手とか使わないから良かった。

  体験者が語る
初めに大変だったところ

えつ:でも私アイリッシュ始めた時に、あれだけ全身使っていたのに、足だけすごくて体は疲れてないのに、頭はすっごい疲れて。
脳が…右、左って。一年か二年。そういう記憶がある。それが辛かった。

み~な:始めの頃は頭を使っていて、嫌な汗をかいていた。覚えなきゃ覚えなきゃで。当然体動かないし。
体を動かしてかく汗ではなくて、頭を使ってかく汗だった。

Taka:それは足を動かす順番とか?

み~な:そうですね。順番とステップとか

U:体重移動が難しい。

み~な:ステップの順番を覚えるところがつっかかった。

Taka:今、つっかかったって出てきたんですけど、つっかかったところってどこでしたか?
特に最初から始めた方で、最初ここが大変だったなって。今でも大変かもしれないけど。
じゃあ、Uさん。

U:まさにえつさんが言われたのは今の私で(笑)
やっぱり頭使って振りを覚えようとすると無理があって。
じゃあ体は動くかっていうと、ある程度トレーニングをしておかないと動くものも動かないな。
個人的には回転が入るとだめですね。

Taka:回転が入ったら鏡を見て分らなくなる。回転は足の順番が見れなくなるから。
そういうのがあると思うんだよね。…じゃあ次…(川口さん)

川口:ずっとつっかかっているんですけど…

Taka:どういうところで一番つっかかっりますか?何に一番苦労している?
例えばリズム通りに足を運び、重心を移動するとか。そもそも足を出す順番とか。人それぞれで違うと思う。
多分ダンスの覚え方って「これ」っていうのはない。人によっては見た瞬間的に、人によってはリズムでとか。全然人によって覚え方は違うと思うんですね。
そこで川口さん的にはどこでつまっているのか分かると、始めたばかりの人にもアドバイスになると思う。

川口:一番分からなかったのは、重心がどうやってのるか。足が伸びないとか。
みんなこっち行ってるのに、私だけこっちとか。音楽が聴こえない、(曲に)のれないとか。
一番はやっぱり重心とリズムが一番辛かった。今だに辛いです。一時期辞めたくなった。
でも、これを乗り越えれば…いつか楽しくなるって。

Taka:今はどうですか?

川口:楽しくなってきている。一年たってやっと楽しくなってきた。

Taka:まかろんさんはどうですか?

まかろん:えぇ…リズム音痴なので…(笑)
曲にのらなきゃいけないのが辛いです。ずれているのは分るけど、どうずれているのかが分からない。
遅れているなら速める、速ければちょっと遅れればいいんだけど、リズムが分らないので、速めればいいのか遅くすればいいのかが分らない…
最初やったときに、「遅い」って言われて、ガーって速くやって「速い」って言われて。どこがいいの?みたいな(笑)

  ダンスは音楽そのもの

Taka:リズムっていうのは足の重心を動かすことによって、カウントされる。
足に重心がのったとか、離れたとかの時にテンポとかタイミングが生じてくる。
それは何のダンスでもそうで、Jazzでも何でもそう。音がズンときて、ズンと体が動く。
その音が来た時にリズムにのっている。アイリッシュダンスだと特に足がそう。
手とか上半身でリズムを取るよりも、足の重心運動によってリズムを見せる。
アイリッシュのハードシューズは音が出るダンス。その奏でる音が一つの音楽。
他の楽器とマッチする時にグルーブになる。
ソフトも音は出ないけど、全身の動きで(重心が変わることによって)音楽になる。他のダンスも同じ。
アイルランドで使っている音楽は4分の4拍子とか8分の6拍子とか。
色々決まったリズムあって、自分の体の中に音が入ってくると、より感じやすいのかな。
音楽が沁み込んでくれば。…音楽を聴けば聴くほど…
例えば音楽は沁みついているけど、神経が足にいってないからできないのか、それとも 音楽自体が沁み込んでないのかは全く違う話。
もともと人間の足は神経が通っていない。例えば、足でごはんも食べないし。そういう意味では退化している。
それとリズムが分らないっていうのは違う話。音楽が沁みこんできて、手でリズムを奏でられれば、いずれ足でもできる。
拍子がとれないのか、それとも拍子が取れても足に神経がいってないのか。
神経が通ってないのは物理的な練習しかない。使うことによって自然にできるようになります。

ノマ:音楽でね、最初ステップアップクラスでしたっけ?スリップジグとリールの違いが変わってない人がいる。
スリップジグのステップをやっていてもリールになっているとか。
Takaさんのクラスで音楽の話をどれくらいしていたのか知らないけれど、音楽の違いがあるよ、っていうのでリズムが違うという話をした方がいいのかなって思います。
自分で聞いてやるしかないなって気もしますけど。

み~な:一応ちょっと話はしたよね?それは覚えてる

U:実際に「これだよ」って聞いて、それを覚えるようになるには時間がかかるっていうか…

ノマ:やっぱりCD聴きながら。リールは分りやすいけど、ホーンパイプやダブルジグとかトレブルジグとか。
段々それは音楽聴いて分かるかって…(重要になってくる)

Taka:つまっている大半の人は、そこなんだよね。間違いない。
音がどういうふうに出されているかっていうのが分らないと重心移動が出来ない。
音楽に対して少し弱い部分があるかな。体力的に出来ないとか関係ない。

ノマ:(曲の種類は)CDにだいたい書いてあるじゃない?

まかろん:私が持っているのは書いてない。ダンス用じゃないからかな?

Taka:特にダンス用でなくてもいい。アイルランドのミュージシャンので。
リールっていう種類はどういうふうにリズムをとっているのか、どこで小節を区切っているのかとか。
そういうのを分かっていないと。音楽を聴くことが今後のダンスの上達に繋がる。ダンス自体が音楽だから。
音楽抜きで上達はあり得ない。つまっている人は音楽を聴くこと。

えつ:本当にのれない…

ノマ:このステップっていうよりも、Takaさんの場合音と音の間に振りがいっぱいあるじゃないですか。
だからつまって、たまにのれない時がある。

えつ:私いつも吉田さんと帰っている(時)話をするんだけど、さっきも出てたけど、私はどちらかというと、音とステップと一緒に身につけていくのがベスト。
吉田さんの場合はステップだけで、クラスでもまずステップだけで出来てから音楽に合わせましょう、って。
私は音楽と一緒にやらないと、どこでこのステップ?…あぁ!みたいなおどおどしてしまうけど、
吉田さんは一番はじめがそのやり方できてたから、すんなりクラスのやり方でスムーズに入っていたと思うんですね。


Taka:吉田さんどうですか?ピックアップの方法ってことだと思いますけど

吉田:あんまり考えたことない

一同:(笑)

Taka:考えたことないかもしれないけど。例えば、リールのステップをやりながらリールの曲が頭の中で流れていますか?

吉田:メトロノームは鳴っていますよ

えつ:たぶん私はずっと誰かに習って「これはリールです、これはスリップジグです」みたいなのがなくて、
ロード(オブザダンス)とかリバーダンスの曲の中で、その曲でしかなくて、「その曲で踊る!その曲の振り!」みたいのでずっと来ているから。
今クラスでやっている、ここからここまでをリズムだけで曲なしでやるっていうのが、すごいパニック状態。

吉田:ずっと音楽とか聴いてて、ダンスをしてない時にもずっと音楽聴いていることが多かったんで、ずっと自分でリズムを取っていたんですよ。
時々リズムをはずしてみたりして遊んでいたんで。だからそういうことで苦労したことはあまりない。

Taka:それは逆に体に沁みこんでいるのね。音で遊んでいる、これはすごい重要で、多分Keyなのね。
どういうふうにしたら早く上達するのかっていえば、まずはそこ。
何か音楽があって、自分で音を重ね合わせていく、例えばそこにメロディーをいれるとか、裏打ちするようにだとか。
バンドっていうのも、ドラムがあったり、ボーカルがあったり、ベースがあったり、主旋律だけじゃなくて合わさって音楽になっていく。
そういうふうに遊んでいる人は強い。

Taka:りょ~さんはどういうふうに覚えてますか?
吉田さんもそうなんですけど、りょ~さんも一年で一番上のクラスまで来ていて。
それは…ちょっとびっくりなんですけど。ステップのピックアップもそうなんですけど、
基本のこととか、どういうふうにして練習してるとかクラスに来ているのか?っていうのを聞いてみたいな。

りょ~:特にどうのこうのっていうのは最初考えたことなくて、単純にクラスで言われていることをやっていたっていうのが正直なところです。
他の…さっき覚え方の話があったんですけど僕の場合、最初にステップを全部覚えないとダメ性格で、性格の部分もあるかもしれないですけど、
何かしら「これは正しい!」っていうものがあって、その上にのせていきたいっていう性格で。
ステップは合っていて、でも音楽には合ってないって、じゃあどこにそのステップをのせればいいんだろうっていうのはずっと考えていて。
最初ステップも覚えられなかったんで。
まぁ、とりあえずクラスで習ったやつは全部書き出して、わからないのは次のクラス確認して埋めて。
合っているのは分っているので、覚えるのは速くなりました。
音にのせるっていうのはやはり苦手だったので、最初はダンス練習用のCD結構買っていたのでそれを聴いて、Takaさんがどこに音をのせているのかって細かく区切って。
一気に8Barsとかやっても出来ないので。音と合ってないステップとかあっても、音と合っている節目のステップを確認して、
範囲を決めてそれを攻略して、それが出来たら残りのステップ4Barsとかをやって。
そういうやり方を今でもやっていますね。
今はだいぶ音なしでもリズム教えられればこれはリールのここだろうな…ってわかるようになってきた。

Taka:やっぱり今のを聞いても、吉田さんの場合は音で遊ぶ、りょ~さんは音楽を聴いてそこにハメていってますよね。
自然とステップをやる時に頭の中で音楽が流れていくっていうのがkeyなのかなって思いますね。

  クラス以外でもダンスしてる?  

Taka:ところで、一年続けてきていて、クラスだけじゃなくて自分でも練習しているっていう人います?

一同:自主練…

み~な:それは定期的にってことですか?

Taka:定期的にまたはそうでなくても、クラス以外である程度自分で復習してるとか。
例えば週1のクラスだけ来て、あとはやらないとか。
ダンスとの今の関わり具合を参考までに聞きたいんですけど、どうですか?

み~な:定期的ってほど自主練はやってない。最近は。
前はちょっと…あまりにも自分の覚えが悪過ぎるにがっかりしたのと、Takaさんが怪我したせいで(笑)
(Taka補足:怪我のため2か月間クラスを休講したことがあった)
自主練したのはありましたけど、その時はやっていたけど。最近はちょっと予定がどうこうっていうので。

清水:それってスタジオに来ての自主練ってこと?

み~な:直接踊っているわけではないけど、それ以外で何かっていうのは、ピラティス通ったり整体士のセミナーに通ったり…
ダンスに関わっていることは週に何日間かは何かしらやってますね。

矢田:(ハードシューズは)音が出るからやりにくいよね。

み~な:そうですね、ハードは絶対に無理で、家でたまにソフトのステップ確認をやるっていうのはしますけど、それ以上は無理。

矢田:駐車場…(笑)

清水:変な人だねって…

吉田:自主練というと、確かに自主練もやるんだけど。仕事しながらとかだと、練習時間がどうしても足りないので。
じゃあどうやってうまくなろうかと。私は日常生活に取り入れていくしかないので。
階段登るときに…(turn outをやってみる)

一同:笑

Taka:すごいマニアックですね。

み~な:でもやりますよ。

一同:共感

吉田:エレベーターの中でドラムロール…電車のホームでshuffle。
いかに一目につかないようにして練習するか。
一日中ダンスをしているわけにはいかないので、どうやってうまくなるか。

み~な:座っている時につま先をガーって伸ばしている。

矢田:前は信号待ちが厭だったんですけど、今は信号待ちもいいかなって(笑)…ちょっとドラムの練習したり…

吉田:最近は階段登る時はプリエ

清水:日常生活の一部になっていて、「ふーん」って(話している時に)手がステップの順番を確認している。
は!って。動いてる。

ノマ:トイレで誰もいない時やってみるとか

吉田:いや、一年やっていると段々恥知らずになってくる

U:誰かが机の下でずっとステップの練習しているから、仕事のない日は逆に練習不足で…って(笑)

み~な:Uはサーバールームでやってるんでしょ?

U:あぁやってますね(笑)
誰もいないし。サーバー蹴ったり

  体験者が語る
アイリッシュダンスの魅力とは?

Taka:クラスで一年半やってみて、アイリッシュダンスの魅力を誰かに語るとしたらなんですか?
それは一人ずつ聞いてみたい。人それぞれ違うと思うんですよ。魅力があるから今も続けているわけで。
順番は誰でもいいです。

吉田:特にハードシューズはそうなんですけど、ビートを刻むっていうのはたぶん人間のなかで一番原始的なところに訴えかけるものがあると思うんですけど、
それをやりつつも、スタイルをキチっと決めてやるってところがその両方のバランス感覚の難しさが魅力があるんじゃないかな。
先に言った者勝ちなんで…(笑)

Taka:ビートを刻むのは、タップダンスもあれば、フラメンコもあるし、そういう中でアイリッシュダンスのスタイルを気に入った?

吉田:そうそう。どっちかっていうとフォーマルな感じ。

Taka:ビートを刻むのとフォーマルな感じが気に入ったということか。

清水:全てじゃないですか(笑)

吉田:だから先に言ったもん勝ちなんで。さぁ、皆さん頑張って(笑)

Taka:いや、そうじゃない人もいるだろうし。とらわれないで。同じだったら同じでもいいけど。
別に…何ていうのかなぁ…本当にアイリッシュの音楽が好きだからやってる人もいるだろうし。
とにかく、とらわれないで。自分は何で続けているんだろうっていうのを正直に考えて欲しい。

ノマ:私はダンスソロで踊れるっていうのが魅力だと思ったんですね。ソロで音楽と一体になっている。
音楽なしでは絶対にありえないし。他のダンスと違うっていうのは上体を動かさないでも、あれだけ魅力的なものを…って他にないような気がするんですね。
他のダンスで上体使わないってないので。そういうことでもあれだけ表現できて、人を魅了出来るものなんだなって思うんですね。
やっぱり動けなくなるまで続けていたいなって思うんですけど。

清水:結構スポーツ的な要素もあって。より高く、より速く、よりダイナミックにって。
そして様式美っていうのも兼ね備えられている。肉体的に突き詰めるところも。
いけるところまでいきたいなっていうアスリート的な気持ちもあったりとか。それでいて美しくっていう(笑)。
そこにやりがいを感じますね。

み~な:どうしてもテクニック的に攻略しがいがある。
いくら…何年やっても全てのテクニックを攻略することはできないだろうけど、出来ることの幅を増やすこと。
でも綺麗じゃなきゃ意味がないダンスだから、そこでまた自分でどれだけ綺麗に踊れるようになるかって追求するところがすごく面白い。

あ~や:私が友達に紹介するんだったら、形式が多いのがある意味やりやすいんじゃないかなって。
ダンスっていうとイメージ的に、ヒップホップとか、今風の人がやっているんだろうなってイメージがあるけど、
アイリッシュダンスやっている人は真面目な人多いし(笑)
一見、普通の勤め人が「実はやってますよぉ」みたいな。それが大きな魅力だと思うし。
形式が多い分、日本人って感情表現がどちらかというと下手だから、やりやすいのではないかな…と。
感情だけではなくて、ある程度テクニック的にも形式がないとダメなダンスだからやりやすいのではないかなぁと。

矢田:私も全く同意見です(笑)
もっと感情を出したオーバーな動きは、さっき清水さんも言ったように恥ずかしくて出来ない。
フラメンコとか、Jazz Danceとか。(アイリッシュダンスは)テクニックを極めて、ちょっと練習すればちょっとは出来るじゃないですか。それは嬉しい。
あと、私は肩が痛くて曲がったりとか上げたりとか出来ないんですけど、アイリッシュは肩が痛くても出来る!
膝も実は痛くて、それは本当はいけないのかもしれないけど。膝を使った高いジャンプが出来ない。
バレエとかだったら出来ていないかもしれない。

Taka:深いプリエとか?

矢田:そう深いプリエとか。でもアイリッシュは今ところなんとかクラスについていけているので。
膝が痛くても肩が痛くても、中年でも出来る。

Taka:そうですね。さっき清水さんやみ~なさんが言ったようにスポーツ的な要素があるっていう半面、
僕は年代が上がってくるとスポーツ的な要素も変わってくると思う。
もちろん若い時期は身体能力を生かした、スポーツ的なアスレティックな動き、プラステクニック。
自分をどこまで突き詰めていけるかという。
だけど、そうじゃなくなって、そのうち動けなくなってくるから。
ノマさん50代から始められたということで、他にこういう面でいいってところはありますか?やっていて

ノマ:そうでうね。まぁTakaさんのクラスって含めて言うと、聞かれていることとずれているかもしれないですけど、
結構Takaさんのクラスのステップって難しいステップ多いですよね。
私は初めからこんなステップついていけるかなって思いもあったんですけど、
人によって難しいステップについていって伸びる人と、私も含めて自分のペースで行く人も、それなりに楽しめるし。
Takaさん自身も、この人ならこんなステップって細かく見てくれるし。
そうすると自分でも出来る範囲って段々見えてくる。
あんな風に本当は飛ばなきゃいけないのに、飛べないなっていうこともなく。
飛ばなくてもこういう風にすれは綺麗に見えるっていうことも教えてくれるし。だから続けられる。
体を動かしていて楽しいです。
私は家で掃除をする時にアイリッシュミュージックはかけられないのね。
かかると踊ってしまう(笑)音楽なしで掃除をしなくてはいけない。
音楽がなると動きたいなってなってくる。
駅で「足どうかしたんですか?」って言われたこともある。
通勤の時に座っていて、前の人の足を蹴ってしまったこともあります(笑)
なんかやっぱり、そういうの(曲を)聴くと、ここテンポはどうだろうとか、
テンポのれないところはどうだろうってのは、わりと日常的になっていて。
楽しさがレベルとか年齢とか、それぞれの人がそれぞれに楽しめるのが魅力かなって思う。

U:実際に練習環境とか考えると、ハードのスタジオとか全然なくて困ってるという状況なんですけど。
でもなんだかんだ言って身近なんですよね。一畳あれば踊れるし(笑)そういうところが好きかも。

ノマ:さっきも出たように感情表現っていうのかな。
そんなにセクシーなっていうのがないじゃないですか。それが逆にいい。あるのかな…本当は(笑)
例えばベリーダンスとかああゆうの見ると、私には絶対に出来ないなって思う。
そういうのじゃなくて、本当にダンスを楽しめるのが魅力かな。

矢田:あと音楽がいい。

ノマ:うん、やっぱり音楽がいいね。それはもう!

  Takaが語る
アイリッシュダンスのアート、そしてその上達法

Taka:他に何かありますか?ノマさんも少し触れていたけど、教える上では内容に若干調整はしている。
ある人はジャンプをしたり、ある人には「ここはこういう風にしましょう」って。
だから50何歳の人に高く飛べっていうのは絶対に無理だし。そうしたら逆に怪我をして大変だし、続けられない。
人に合わせたダンスの関わり方を考えて、気をつけるようにはしてます。
そういうところでは、ある意味スポーツ的なところを出来る(人)、これはこの人だったら出来るっていうのならやるし。
そうじゃなければ違うことをやったり。見せ方ね。見せ方を変える。
もちろんアートとして譲れないところもあって。
そういう意味では、例えば長くやっている人が「うまくなりたい」って思って、もちろん僕のクラスにももちろんたくさん来てたわけだし、実際今も来てるんですけど、
その中には辞めていってしまう人もいるんですね。
僕自身そこは悩んでいるところでもあるんだけど、やっぱりある程度長くやってきた人っていうのは、
自分の経験があるじゃないですか。今までこうやってきたからっていう(スタイルがある)。
例えば、円柱みたいのをイメージして下さい。この体積がその人それぞれの経験だとします。
その円柱の頂上に砂を更にのせるって考えた時に、円柱の面積の円錐分しかのせられないんですよ。
円柱の上に山ができるけど、面積次第ではすぐにこぼれて下に落ちちゃう。
円柱の底面積が土台、いわゆる基礎で、そして体積には年月がつまっている。
その状態からグッと伸びるには、外を壊して新たにデカイ円柱を作らなければいけない。
でもそれがなかなか出来ないっていうのも実感していて。それは当り前のことだけど、ずっとやってきていてぶつかっているいわゆる壁。
壁を超えるために一回ブレークダウンしなきゃいけないところに来てる。
壊す、捨てる怖さっていうのは僕も分っている。僕自身も何度も習ったことを全て捨て去ってまた一からやっている。
成長はその繰り返し。成長するのは右肩上がりの直線じゃなくて、それどころか一時的に落ちる時も確実にある。
それに気付かないと、結局いつまでたっても壁を突破できない。要は今までの感性、感覚を変えないといけない。
正直なところ、それって今までやって来た自分の経験を捨てないと辿りつけないっていうのがあって。
それを言うのは自分の指導する立場からいうとすっごく辛いことだし、
その人に本当に教えてもいいのかっていう葛藤っていうのも、すごくたくさん経験してきた。
例えばその人が4年やっているとして、さらに1年2年やって上達するには、捨てなきゃいけない感覚がかなり多すぎる。
そういう現実に直面すると…まぁ今ここにいる6人は最初から始めているから分かりにくいかもしれないけど…、
途中から教えていくことの難しさを痛感している。
そういう面では矢田さんとか清水さんとかえつさんはどう感じますか?

清水:うーん。壁…?

Taka:壁とか。多分すごく基本的なことに戻らなくてはいけないっていうか。
実際は僕もコンペティションに勝っていっても、最終的にはすごく簡単なステップに帰結していった。
多分みんながみんなプロになるわけではなく、趣味としてやっているので、そういうことをやることに
すごく抵抗があるんではないかなって感じている。教える側にしてみればね。

矢田:私はゼロですね。前にやってた時の方が「これ以上やってても上手くならない」っていうのがあって。
そして、基礎からやりたいっていう気持ちが強かったので。
絶対にアイルランドから帰ってきたら…(クラスをやってくれるぞ!!)って待ってました(笑)

清水:ないなぁ。

えつ:えっ!?ないの??ないんだ。

清水:逆に本当に壁につまっているってことが分っていて、そこから抜けきらないっていうのも分っていたから。そこから抜けたいって。

えつ:私は色んな壁があったかなぁ

矢田:私、円柱たってなかった。

清水:なんかこう。えっ…逆の円錐みないな(笑)

えつ:一番初めは「このままじゃ上手くならない」っていうので、まずクラスを辞めて。
そこからが問題で。教えてくれる人がいないっていう壁。ビデオの中だけの先生で。
でも、どうも速いから「あぁ!(ステップ)飛んじゃった」っていうのがあったし。
ワークショップは今まで習っていたのと違うっていう目から鱗。
このクラス始まってからの壁は、やっぱり基礎がない。
基礎がなければ、それよりもどんなに難しいのステップをこなしていても…そう認められない!っていうのが私の大きな壁かな!
今までアイリッシュダンスを6年も7年もずっとやってきていながら、自分でアイリッシュダンスをやっています、って言えなかった。
「それはアイリッシュダンスじゃないじゃない」って言われたら「そうですね」って。
そういう風にずっと自分の中でいっぱいいっぱいだったから。
ここに来て、少しずつ基礎を身につけていく中で…それが一番大きいかな。
今まで日本でアイリッシュダンスを教えてくれる人がいなかったっていうのが、辛い、暗い時期。

矢田:まぁやっと本物を…

えつ:もう本当に皆ずるいよぉ!!!

一同:(笑)

ノマ:生でTakaさんのステップを見られるっていうのは、クラスの一番の売りじゃないかなって思います。
本当はああいう風になるんだ!って。あるレベルになるとTakaさんのをそのまま(真似する)。
私は自分のペースでやっているけど。

  Taka&受講生が語る
Academyクラスの受講システム、クラスによる雰囲気の違い等

Taka:僕はクラスを始めるにあたって、まず受講のシステムを真剣に考えたんですよ。
例えば、フラメンコのクラスとかタップのクラスとか、チケット制とか月謝制とかカルチャーセンターの3か月のサイクルとか色々スクールを見て。
最終的に2か月のクラス制にしたんですけど。それが何でかっていうと最初に言ってしまうと、一回一回のチケット制にすると、人がね、一回来て2カ月空いてまた来たり。
ポツリポツリ…片や毎週毎週同じクラスに来る人とか出てくる。そしたら、一緒に体系立てて出来ない。
やることっていうと、簡単なルーチンワークをやるだけになってしまう。
普段来ない人が来たから難易度大幅に下げるようなことすれば、毎週来る人のモチベーションも下がるだろうし。
そうでなくて、クラスの中でレベルを分けると、分けた分どうしても実質の受講時間が減るわけだし。
そういう意味でお金払ってもらったら「お金払ったから行かなきゃ!」って来てくれるかなって。
そうすれば間違いなく上達もするし。そこで体系立てていけるかな、って。
もちろん、人数も定員があるからそれ以上の人数は来ないし。
ほんとは振り替えや体験レッスンもどんどんやりたいところなんだけど、ターム期間ずっと続けて来ている人達の中で、
タームの最後に一人ひょっこり参加ということになると、結果としてターム期間続けてきた人にも悪いし、
振り替えしてくれた人にも満足できる時間を提供しにくいので、これなかった1回分だけは補講という形に落ち着いてきました。
振り替えにすれば、僕も余分なお金かからないし、皆も受講しやすくていいんだけど。(笑)
受講の面で、いい面とか悪い面とかあれば。また、クラスで改善する面とかあれば教えてくれればいいな。

U:一週飛んだら迂闊(うかつ)に…ついていけなくて、迂闊に休めません。

み~な:レッスンあるからその日は予定がいれられない。誘われても行けませんって。すみませんって。
困るんだけど、そこで天秤かけてそっちの誘いに行きたい時は行くからしょうがないかなって。

U:そのための補講もやってもらっているし。救われている。

ノマ:やむ負えず休まなくてはいけないこともあるけど、さらってくれる(おさらいをする)ので、わりと入りやすい。
新しいのを覚えて、「こうだ」と思って、次の週行くと違うっていうのがありますよね。
そこで解決されていて私には合っている。一人一人見てくださって、色々アドバイスしてくれる。
ものすごく申し訳ないなって思うのは、そばで踊ってくれるのに、こちらが上手く出来なくて申し訳ないなって。

Taka:今、意識的にステップ数を減らしているところがあるんですよ。
なぜかっていうとそれは、最初ステップをタームごとに数多くやって、どんどん消化していってたんですよね。
2か月単位でまたやって。でも結局のところ、ステップは覚えるけど、ダンスのレベルは上がらないって。
僕としてはステップ沢山覚えるよりも、きちんと踊れるようになって欲しい。そこに今は意識している。
基本的にクラスの最初の時からガシガシやらない。
新しいステップを進めるっていうよりかは、(基礎的な)足の置く位置をやる。
経験上、流して繰り返してしまうと悪い癖がついてしまうから、それは慎重にしている。
例えば、ジーン・バトラーの教則DVDとか出ていますけど、一人でやっているとほぼ間違いなく悪い癖がついてしまう。
ある程度できる人が、意識レベルを高める用途には適していますけどね。
ビデオを見ながらやっていると、間違ったことをやっても誰も注意してくれないから、肝心のダンス力が上がりにくい。
クラスもステップばかりやってしまうと、ある程度はまってくればいいけど、その前の段階だとよくない。
難しいところではあるなぁ。運営としては僕も皆の様子を見ながら手探りでやっている。
ただ単に汗をかきたいならガシガシやっていれば、動いた爽快感もあるけどね。
でもただのフィットネスクラブではないから。ダンスを上手くなって欲しいから、多分フィットネスクラブよりも(値段が)高いしね。
アイリッシュダンスをやって何か形になって欲しいな。それを気にしながらカリキュラムとか考えてます。
実際に今、りょ~さんとか吉田さんとか一番下のクラスから上のクラスに上がってきて、何か感じていることってあります?
クラスの雰囲気とか違いはありますか?

えつ:ここ(水曜クラス)にしかいないから分らない。

清水:クラスによって雰囲気は全然違いますね。
「お互いに頑張ろう~」みたいな団結したところもあるし、黙々と自分の世界に入っているところも(笑)

えつ:具体的には?

清水:どちらかというと初中級とかは黙々としている。

Taka:確かに土曜日の初中級は黙々としている。それは、レベル的には初中級は一番難しいクラスだから?

矢田:余裕がないから。自分のことで精一杯。

清水:ビルドアップは教えあっている気がする。

U:そうですね。聞けば答えてくれるし。

Taka:ステップアップってどうですか?川口さん

川口:教え合いはしていない。和気あいあいとしているのかな。

まかろん:前期ステップアップいたけど、やっぱり雰囲気違う。
ビルドアップだと「今のステップどうやるの?」って言うと後ろの方で教え合うけど、ステップアップは教え合いはしていない。
わからなくても何も言わない。

Taka:始めたばかりの時は、質問しずらい、っていうのを僕も感じている。雰囲気的なことも多いのかな。

U:今のビルドアップ組って、初めて(初めてのアイリッシュダンスクラス)から来た人が割と多いから。
ほぼズブズブの素人から上がってきましたっていう連帯感があるのかも。

まかろん:ステップアップもそうなんだけどね。

み~な:今のビルドアップに多い人たちって、最初のうちに自分たちから仲良くしようとたり、打ち上げしたり、そういうのがあった。
あと外から新しく人が入って来なかったのもあるかも。

Taka:ぶっちゃけ内輪的な。

み~な:そうですね。気安いし。すごく内輪的。だから雰囲気的にはやりやすいんじゃないかな。

Taka:そうかも。そういう意味では今のステップアップクラスっていうのは、前からやっている人がいたり、初めてからの人がいたり混じっているからちょっと雰囲気が違うのかな。

まかろん:クラスでは言われたままをやる、でもその後の方が重点を置く。
たまたまアイリッシュつながりで集まったけど、という感じで。今までとはクラスの雰囲気が違かったかな。

み~な:(クラス)終わったらそこでステップの話をしないみたいな?

まかろん:そうそう。終わり。ダンスの話は終りって。

吉田:ま、一期目の人はダンスをすることに飢えていたんではないですか。

Taka:まぁ、そういうのもあるでしょうね。
最初のころは、期が終わったら打ち上げ的なこともやっていたんだけど、最近やってなくて。
社交場として、他のクラスの人と交流するのも楽しいと思うんですよ。
そういうのもまた復活しようかなって思うんですけど。
あと今後、発表会とかやっていきたいんですけど、こんなことをやってみたいとか。ありますか?

み~な:(意見が)ある程度出尽くした感があるよね。やることやっちゃったし。

清水:でもね、せっかくやっているんだから、発表はやりたいよね。

み~な:そうだね。

ノマ:そういう場があると、少なくとも踊るステップは何度も何度もやりますから、残りますよね。

Taka:そうですね。残るのもそうだし、自分から目標持って練習するから間違いなくダンス力が上がるんですよ。
1年2年で区切りがあるとモチベーションも上がるんじゃないかなっていうのが一番大きい。

清水:人に見せるようになれば上手くなると思います。

み~な:ダンスなので基本的に見せるものだと…

Taka:でもそれも人それぞれで。僕自身はステージでもやっているんだけど、練習してても面白い。
さっきのパズルじゃないけど、謎解きみたいな。あぁひとつ上手くなったなって。
僕としては両面があったなって思うんだけど、他の人はどうですか?練習している時は楽しくない?(笑)

み~な:出来ないことばっかりだと辛いけど、そういう状態ではなくなりつつあるので、まぁそんなに嫌だなぁって思ってやってはいない。

まかろん:なんだろ…出来ないのが当たり前だから(笑)出来なくて辛いはないと思う。

川口:発表会やると、ずっと同じステップを繰り返すでしょ。
そろそろ上(のクラス)に上がりたいな、って思っても上がれないのかなって心配に思うんですけど。

Taka:いや、それは臨機応変に行こうかなって思ってて。
もちろん、そういうステップをやっていて、またある人が違うクラスに入って。
でも最終的にはそのステップをやっていたから、それをうまくマージするようにしようかなって。
ある程度の構想で、まだ分かんないけどね。まだ決めてないから。1か月前になったらそれをマージするような。
全クラスを時間配分するようにしたり。このステップやる人はこの時間に来てね、みたいな。
あとは全クラス共通のステップも。そうするとリバーダンスみたいに、例えば50人いたら50人で同じことをやる。
そういうのもあっていいかなって。そうすれば迫力もあるし。一帯感も生まれるかな。って。

ノマ:ステップは簡単でもフォーメーションで見せられるように。サイドステップとプロムナードで交差するとか。
そうすると楽しいと思います。

Taka:そうなるとベーシックとなるステップは、当たり前だけど綺麗に見せましょうってことになりますよね。(笑)

  あ~やが語る
本場ダンス留学を目前に控えての心境

Taka:あと、もうひとつ質問したかったのは、実は今度あ~やさんがアイルランドに行って競技をしていこうということになっているんです。
今後、ステップやテクニックを鍛えるために本場にいくことは増えていくと思うし、そこで(リバーダンスなどの)Showに出る人も出てくるだろうし。
Academyとしては、そういうのをサポートしていく体制を作っていきたいと思っていて、その第一弾があ~やさんなんだけど、今の心境っていうのを聞きたいな。

あ~や:うーん。
大学3年の2月の時にTakaさんのところで習い始めたんですけど、その頃行ければ理想だったとは思うんですけど、 大学を卒業しておきたいとかあったので、今になりました。
Takaさんはアイルランドで先生を見つけるために、ストリートパフォーマンスをして、長い期間ひとりでやっていたのを、
私は行く前にTakaさんに紹介をしてもらって確実に安心感というか、精神的に違うので、
これだけのことをしてもらっているのだから、やっぱり何か物にしないとヤバイだろうというのが一番の心境です。
何もなかったら、やっぱり駄目でしたという感じになるかもしれないけど。やります。頑張ります。

Taka:ちゃんとやってるか見にいくからね後で。(笑)

一同:頑張ってください!

Taka:まあ、頑張ってほしいと思うんだけど、ただ、苦労しないでそういう道を行っちゃってる部分もあるから、
僕からのアドバイスとしては、最後の最後になった時に・・頑張ってほしいなと。
僕はなかなか先生が見つからなかったっていうのがあるから、この・・先生がみつかったチャンスは逃せないというのがあった。
この想いというのは、最初から先生がいると思うと、安心しちゃってる・・そう、さっき自分でも言っていたけど、
その部分を気を引き締めてやっていってもらいたいなと。
いつまでもその環境があると思わないでやっていってもらいたい。あとはチャンスを生かすも殺すも自分次第。
頑張って下さい。

Taka:最後になっちゃったけど、何か質問とか疑問とかありますか?

Taka:ではこれで座談会を終わります。ありがとうございました。

  おまけ・Academy受講生の短い動画
素人から始めても1年後、人によってはこんな感じで踊れる!

番外編
Taka:ちょっと文字だけっていうのもなんなんで、目に見える動画をちょこっとWebに載せたいんだけど、やってくれる?
清水りょ~:OKです。
吉田:足だけでもいいですか?

ということで、ちょこっとばかり動画を。

こちらからダウンロード↓
TIDA_Short_Clip(約5MB)